VOD、U-NEXTでの配信コンテンツ、「羊と鋼の森」を見ました。
「羊と鋼の森」は、宮下奈都の小説を原作として製作された、山﨑賢人主演映画です。原作のテイストはそのままに、脚本、金子ありさの独特な解釈は、監督、橋本光二郎の映像的手法によってストーリーが展開される、深く心に沁み入る映画作品となっています。
【目次】
作品情報
- タイトル
「羊と鋼の森(ヒツジトハガネノモリ)」 - 上映時間
134分 - 公開年月
1980年6月8日 - 原作
宮下奈都
「羊と鋼の森」 - 監督
橋本光二郎 - 脚本
金子ありさ - 出演者
山﨑賢人
三浦友和
上白石萌音
上白石萌歌
鈴木亮平
あらすじ
ピアノ調律師、板鳥宗一郎(三浦友和)に出会い、自分の進む道、「羊と鋼の森」をゆっくり歩き出した外村直樹(山﨑賢人)。高校卒業後、専門学校でピアノ調律を学び、板鳥が働く楽器店に就職する。仕事を先輩に学びながら、そのうち客先を担当するようになる。調律用のハンマーを磨きながら、気付きと反省を仕事に生かしていく日々を淡々と送っている……。
感想
楽器や音楽の知識があまり無い、まして楽器も弾けない筆者は、楽器の音合わせなどは、ギターのようにデジタルチューナーで調整するというような、ピアノ調律もデジタルチューナーのような器械を使って調律すると、勝手にイメージしてました。ピアノ調律師が、ピアニストにとって重要な役割を持っているなどと、原作と映画を見ることによって初めて知りました。
映画の中でピアノ調律師が、弦を叩くハンマーのフェルトに釘を刺したり、調律用のハンマーで弦の張りを調整する様子が写実的に描かれ、ピアノの音が微妙な手作業で作られていくのが心に響きました。主人公、外村直樹(山﨑賢人)のピアノの探求の旅は、山、森、仕事、出逢う人々によって深まって行きます。
原作と映画にでてくる、原民喜の詩の一節が、ストーリーの中でひときわ目立ちます。森の映像とピアノの音の響によって、不思議と「羊と鋼の森」の引き込まれ、ピアノに関わる人々の共有感が、分かるような気がしました。